気ままな 汽車好き

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「スーパーゴールデンパス」レアバス路線の旅:石楠花渓  (近江鉄道バス 4/27)

* スーパーゴールデンパス *

 近江鉄道バス湖国バスがG.W.の10連休中乗り放題というフリーパスが登場。¥1,000という金額に「ホンマかいな?」と目を疑ったが、事実だった。売り出し開始日に近江八幡駅で買い求めようとすると、到着していないとのこと。結局守山駅前の営業所で購入。番号から見るに多分一番乗り。

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 フリー区間には近江鉄道グループが委託運営する日野町営バス・東近江ちょこっとバス・まめバス・くるっとバスまで含まれるという太っ腹。但し、伊吹山登山バスは含まれない。さて、これで何処に行こうか?
 Twitterのフォロワーさんに尋ねるとこんな返答が来た。何やら面白そう。よし、全部乗ってやろう! 先ずはレア路線から。

「北部になればなるほど秘境地が...(笑)
 ・岐阜県が近いぞ!甲津原(米原市)&金居原(木之本町
 ・そこは福井県!新道野(敦賀市

 レア路線は春限定、日野駅発着のしゃくなげ渓線ぐらいですかね。」

日野駅へ ◇

 近江鉄道で「日野駅」に向かうところだが間に合わないので、検索するとバス路線が出てきた。日八線と言うそうな。良く見ると電車より速くて愕然。近江八幡駅11:20発-日野駅着11:52頃。ただ天候が良くない。天気予報も中途半端な内容。「日野駅」に着くまでは降ったり止んだりの繰り返しで、着いたら結構な雨。でも此処まで来たからには、と、覚悟を決める。目的はバス路線乗車だし。

◇ 石楠花渓線 ◇

 「日野駅」に着いたら、ほどなくしてやって来たのはボンネットバス! ・・・ンな訳ない、滋賀農業公園「ブルーメの丘」行き。

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 ボンネットバスが到着すると、今度は本命のバスが奥から出てきた。間には町営バスと、面白い並びの光景。

f:id:hato_express:20190608160624j:plain 雨なのでさっさと乗り込む。12:00発の便の乗客は一人。雨覚悟の出発だったがだんだん晴れてくる。こりゃ幸先がいい。充当されていたのはごく普通の路線バス車輌だが、臨時線区は登録されていないと見え「サボ(?)」を掲出している。(写真自体は帰る時に撮ったもの)

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◇ しゃくなげ渓入口へ ◇

 終点「石楠花渓」停留所は県道182号が鎌掛谷(かいがけたに)に分け入って1㎞強のところにあり、「石楠花渓」停留所から先は徒歩で1㎞ちょっと。(県道182号はこの先は鎌掛谷を進まず山を越える)以前はしゃくなげ渓入口までバスが運行されていたらしいが、今は無い。しゃくなげ渓入口へは舗装道と遊歩道(健脚コース)があるが、健脚コースにはキツイ階段があるので避けた方が無難(写真左側)。しゃくなげ渓内も2ルートある(写真右側)。

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 しゃくなげ渓(鎌掛谷の一部)入口にはご覧のような看板がある。なんでもホンシャクナゲ高山植物であり、標高350m程の鎌掛谷に自生しているのは極めて貴重らしい。国指定の天然記念物。

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ホンシャクナゲ群落地 ◇

 しゃくなげ渓入口から700mくらいで群落地(終点)に着く。残念ながらこの日はほとんど咲いていなかった(写真左側)。道理で観光客が少ないわけだ。結局一番綺麗だったのは、停留所附近の木だったりする(写真右側)。

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 行って戻ってくるまでの時間は、行きは健脚コース,帰りは通常コースを他の観光客を避ける必要の無い状態でサクサク歩き、これらのような写真を撮って丁度1時間。普通は少々急ぎ気味に観光したとしても、2時間は見ておいた方がいいだろう。
 さて石楠花渓線の臨時バスは概ね1時間毎の運転なのだが、真昼に2時間時隔が空き、それが丁度今。何しよう?

藤の寺へ ◇

 終点「石楠花渓」停留所の1ヶ手前が「藤の寺」停留所(写真は帰る時撮ったもの)。左程遠く無さそうなので歩いて戻り、観光してみることにした。

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 藤の寺の異名を持つ正法寺に向かうとご覧のような看板。ではまず藤の寺から観光してみるか。

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 ところが藤もまだあまり咲いてない。藤棚は綺麗に整備されていたので、満開ならさぞかし見事だったろうと思う。折角なのでなるべく多く咲いている場所を選んで記念撮影。

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◇ 屏風岩へ ◇

 藤の寺の隣には日野ダリア園があるが、ダリアは季節外れだし有料なのでパス。となると次なる観光地は屏風岩。地図では寺の裏手に道があるようだったので行ってみたが、はっきりしないので迷いに迷う。ただ林は見通しがいいので、明後日の方向に行ってしまうことは無い。単純に藤棚の先を突き進めば抜けられたようだ。また地図では15分と書いてあったが、そんなに掛からない、近い。
 屏風岩と名付けられた岩は各地に結構多く有ると思う。廻ったわけでは無いが、和歌山県の古座川の屏風岩は印象に残っている。鎌掛の屏風岩は建材用に切り出されてしまったので、元の大きさの1/3になってしまっているとのこと。でも褶曲などの造山運動の影響を受けず、形成されたままの状態を保っているので学術的に貴重らしい。これも国指定の天然記念物となっている。同じ地区に複数天然記念物があるのも、また珍しいらしい。

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 「藤の寺」停留所に戻るとまだまだ時間が残っている。折角フリーパスを持っているので終点まで行って折り返すことにした。折返しは「石楠花渓」14:20発「日野駅」行き。日野駅からは彦根駅に直行し、近江鉄道の車庫の様子を覗くことにする。途中は八日市近くまでまた雨模様。やはり日野駅附近が雨にたたられたようだ。

◇ 次は辺境路線の旅 ◇

 結構頭を捻った結果、3つの辺境路線は一日で乗り通せることが判った。辺境路線の旅はこちら。