気ままな 汽車好き

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信楽高原鐵道事故慰霊碑参拝 30回忌  (2020.5/5)

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◇ 3密回避 ◇

 今年もあの5/14がやって来る。前年と同じく「びわ京阪奈フリーきっぷ」(下写真右下)利用での参拝なんだが、 “すいてつ” には安くつく近江八幡経由近江鉄道利用は、とかく時間が掛かる。特に往路は。なので今回は草津線を利用。そうなると通常切符の方が若干安くなるんやけど、参拝したという足跡を残したかった。
 駅へ向かういつもの道も、駅の中も、そして草津線電車も人は少なくひっそり。乗り換えた信楽高原鐵道の列車はちょっと賑やかなものの、乗客が少ないコトには変わりなく、3密とは無縁。I.C.カードだと外のモノに手を触れる事も無い。3密対策が施されているならば、気を付けて行動する限り移動は制限され過ぎる必要は無いだろう。

◇ きっぷ購入にハラハラ ◇

 きっぷは信楽高原鐵道では信楽駅でしか買えないので、近江鉄道貴生川駅で買うしか無い。しかし貴生川での乗換時間は3分。先ずは兎に角近江鉄道の窓口に急ぐ。
 あまり売れないきっぷなんだろう、引き出しの奥から取りだしてくる。しかも係員は近江鉄道利用(乗換時間は余裕あり)と思っているので、動作はゆっくり。急かしても仕方が無いのでヤキモキしながら発券を待ち、信楽線の列車に駆け込んだ。
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 通常の乗車だと発券機(改札外と車内に有り)で乗車駅証明書を受け取る(左:あとで発券)。車内には整理券発券機もあり、途中駅から乗り込む時に乗車駅証明券を受け取る(右上)。

◇ 慰霊碑までは550m ◇

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 乗った列車は忍びトレイン。前年とは異なる方の車輌だった。この列車が引き返してくるまでの25分が参拝時間。近いので急ぐ必要は無いが、寄り道出来るほどの余裕は無い。慰霊碑までは国道307号線を歩く事になる。
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 道路に歩道は無い。この時期は引っ切り無しの通行が有るのでそれなりの注意が要るのだが、今年はやはり空いてる(平日よりは多そう)。周囲には多くのフジ。初期の信楽高原鐵道車輌にデザインされていただけのことはある。右の樹木の影には線路、最奥に慰霊塔、左の樹木の途切れた所にあるのは滋賀サファリ博物館。
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 土休日営業というノンビリしたミュージアム。今は臨時休業中。普段からガラガラみたいやから、開けてても3密とは無縁やろけどね。そしてその直ぐ先には第二名神信楽I.C.入口の交差点がある。
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 第二名神の本線は向こうの山に沿っているので、料金所までは かなり離れている。右には慰霊碑。

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 右が正面衝突現場。奥に慰霊塔。当時は静かな場所だったが、第二名神の開通で随分開けてしまった。

◇ 30回忌参拝 ◇

 衝突現場の横に建てられた安全の碑。
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 この事故が契機となって中立組織として発足したTASKの事が記されている。そして慰霊碑は慰霊塔の傍にある。
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 亡くなったのは42名だが、614名が重軽傷を負っている(Wikipedia)。この事実は何らかの形で残せなかったのだろうか。

紫香楽宮跡駅

 駅の傍には往時には無かった工房。信楽の町の賑わいが広がっている証しなのなら嬉しい。一方、往時あった喫茶店が今もあるかどうかは不明。
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 駅横の駐車場には何故か多くの車(これでも)。どうも近くにダートコースがあるらしく、集まって来てるらしい、この時期に。勿論附近を散策する人の車も混じってはいる。
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 何故ダートコースがあるかが判ったかって? そりゃ、こんなの見れば・・・
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 そう云えば、バイクもいたな、さっき。

◇ 忍びトレイン ◇ SKR311

 ブログ用の写真を撮っていたら、もう列車の時刻。構えるとさっきの車輌が戻って来た。
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 湘南電車の塗色に似た濃緑色。前面にデザインが少ないので、山の中で目立たないのでは、と ちょっと心配。忍びの名には合ってるンやろけど。乗り込むと今度は気の毒なくらいガラガラ。
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 前年乗ったSKR312号車も忍びトレインだったが、車内装飾は あっさりしている印象がある。どうせ列車はガラガラ、それをいい事に今回は各部の写真を撮り揃えてみた。まずは窓上(写真右上)にある絵巻を、スマホでパノラマ撮り。
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 車内各部にあるイラストを詰め込んだので、少々見辛くなってしもたかな。タヌキは定まったマスコットキャラクターでは無いようで、表情はまちまち。
 信楽側運転席横には、造花が飾り付けされている。華麗な花ではなく山草なのが信楽らしさ?
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 左下に添えたのは、さっきの写真に収まり切らなかったイラスト、左上には吊り手にしがみつく、お約束の忍者。

◇ 一閉塞運転 ◇

 事故後は小野谷信号所の対向設備の使用を取り止め、この日見た限りではレールは大半が取り外されていた。今後どうするんだろう。運転再開後は信楽高原鐵道は全線が一閉塞で運転されている訳だが、採用されているのはスタフ閉塞。そのスタフの置き場は運転席にある。
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 写真中央の左端にある、白い受けがスタフ入れ。左がスタフを差して運転している状況。右に添えたのは貴生川駅にある乗車駅証明書発行機。同じモノが車内にも有る事は冒頭に記した通りだが、何故整理券発行機で貴生川駅の分を発券しないんだろうか、疑問。 
 貴生川から乗り継いだ近江鉄道もその先の琵琶湖線も、3密とは縁遠くガラガラの状態。やはり電車が過度に敬遠されている様に感じる