気ままな 汽車好き

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近江鉄道の座席拝見 <Ⅱ> 821F,822F,802F,804F

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◇ 821F,822F ◇

 袖パイプが高く、スタンションポールが有るのは100形と同じだが、袖パイプが車体取付側でSカーブを描く。どうも戸袋窓の際々での取付を避けたらしい。これだとドア横に立つ乗客が扉側に押し出されて乗降の邪魔になる(僅かだけど)が、扉ギリギリまで座席を配する車内見附の場合、扉横には立って欲しくないのが実際のところらしい。あ、これは勿論タネ車の西武電車時代の、混雑の激しい場合の話。
 吊手棒はスタンションポールや網棚の枠と一体となったデザイン。吊手棒の高さ自体は100形と同じ様で、吊り手の長さも同じと思われる。
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 (821F ← → 822F)

 821Fのモケットは青色だが822F赤電は茶色のモケットで少数派。また赤電には車端部の座席が残されており、前方を見通せる展望座席となっている。但し車端部は揺れが激しいので注意。座席が撤去された821Fは、ついで(?)に製造銘板も取り外されている。床面は800形共通で灰色。
 822F赤電の扉に寄ったSOSボタン箱位置は独特で、取り付け高さの差こそあれ821Fの位置が800形の標準のようだ。あと写真を見直していて気になったのが車内カメラ。821Fの写真には写っていないし意識はしていなかったが、8年前の時点で701Fへの取付が確認出来たので、全車への取り付けは間違いない。取付位置が中央寄りなんだろう。

◇ 802F,804F ◇

 スタンションポール・袖パイプ・吊手棒が一体となった、821F,822Fと同じデザインとなっている。両編成とも車端部の座席が残され、モケットが青色なのは同じ。但し、802F珈琲電車は背ずりが小さく、座面のモケットとは離れている。座席としては珈琲電車の方が新しいデザインであろうと思われる。事情があって更新されたのかな。
 スタンションポールはこの時代の関東系の電車に多く見られた。関西系の電車にはスタンションポールは見られなかったので、国鉄103系の座席は異質に感じたもの。スタンションポールは勿論立ち客が掴まるためにあるのだが、座席端に座った乗客の保護も兼ねている。混雑度が高いと、スタンションポールが必要となるものらしい。ただ関西系の電車の場合、車内をスッキリ見せるためにスタンションポールを配さなかった、という事もあるかもしれない。
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 (802F ← → 804F)

 床面は共通の灰色。そして何故か802Fの方は製造銘板が取り外されている。804Fの方の写真には、これも車内カメラが写ってないので確認してみたら、やはり中央寄りに取り付いていた。 “すいてつ” は写真を眺めてやっと色んな点に気付く事が出来たが、猛者達は鵜の目鷹の目、抜けること無く把握している。とても敵いまへん。

 ⇒ 次篇に続く