気ままな 汽車好き

時にはこだわり 時には気まぐれな 汽車好きのたわ言です

「平成最後」と云って 騒ぐの楽しい?

◇ はじめに ◇

 この件はもっと早くに記事に纏めたかったのですが、軽々しく筆を進める訳にはいきませんので、遅くなってしまいました。せめて「平成」中にと云うことで、急ぎ執筆しました。

◇ 違和感 ◇

 年末頃からだろうか、「平成最後」としきりに言われるようになったのは。この表現には随分と違和感を感じる。「平成」時代が幕を閉じる事って、そんなに楽しいもの? 騒ぐもの?
 世間が騒いでいることを間近に感じたのは初詣の時だった。↓ この時。

車内吊りポスターにでかでかと書かれた「平成最後」の文字。商魂逞しいのは認めるけれど、これってどうなんだろう?

◇ 止むに止まれずの御退位 ◇

 今上天皇(「天皇陛下」と書いた方がいいのかな?)が御退位を望まれているわけでは無いことは、みなさんも良くご存じの通り。齢をお重ねになって天皇としての御公務遂行に困難をお感じになり、止むなく御退位を選択されたもの。御退位と新天皇の御即位に伴った改元だが、新たな陛下と元号を祝うのならともかく、止むなくの御退位に伴う現元号の終焉を楽しむかのような風潮は如何なものか。今上天皇に失礼では無いだろうか。陛下はどのようにお感じになることだろう。

改元と経済 ◇

 たいそうな見出し名だが気になさらずに。今上天皇は経済の動向にも気を揉んでおられていたので、 「平成最後」と名乗る事で経済が上向きになるなら構わないとされるかもしれないが、これはこじつけだろう。今上天皇の御退位に伴う報道ばかりが目立ち、皇太子様の事があまり伝えられないのは、新天皇陛下に対しても失礼では無いかと感じなくも無い。まあ新天皇陛下は、御即位までは皇位継承に伴う御公務は無いのかもしれないのだけれど。

◇ 国民の取るべき態度とは ◇

 今上天皇に対しては敬意と感謝の気持ちに溢れると云う点では、異論は無いと思う。お姿を見ようと集まった方々(の報道)からも、それは感じられる。ならば「平成」という元号に対しても同じように接せられないものだろうか。御退位と「平成」の最後をしっかりと静かに見届け、後世に伝えるのが国民の務めではないだろうか。

◇ 30年前の改元

 昭和天皇が御危篤になって昭和64年の新年早々に御崩御となり、「平成」の幕開けとなった一連の出来事は、非常に印象深いものであった。小渕官房長官が「平成」を掲げるシーンはあまりにも有名。今回はそれを踏襲したとは云え、真似しすぎで全く芸が無い。何もデジタル発表するとかで現代社会に迎合する必要は無いけれど、もうちょっと何とかならない? 時代が移ろうに連れ、薄っぺらになっているように感じる。