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◇ 洗車体験 ◇
この時のために洗車する訳では無く、洗車自体は毎日行われている。その電車に便乗出来るという企画だが、貴重な体験には違いない。企画そのものは何度も行われているが、たった3名の参加者と云う例はそれこそ貴重だろう。車輌は806Fだった。この日の朝に運用を終えて入庫し、列車検査を終えたばかり。
◇ 804F全般検査 ◇
ジャッキアップされた姿が見られたら面白かったのだが、既に本来の台車は外されて仮台車(FS072)姿だった。仮台車自体が本来の台車と瓜二つなので、パット見では全く気付けない。
左隅に806Fが写っている。洗車体験の際は右から車庫を横断し、車庫内を左側の壁沿いに米原側に進み、壁の途中から出て電車に乗り込む形となる。
これが取り外されたモーター。四角く組まれた板が車輪側へ回転力を伝える部分。強靱な材質で研げばカミソリになる、と強調されていた。中空軸平行カルダンのたわみ板である。
ブラシの部分はこんな状態。このモーターの汚れは少な目とのこと。そうだろうなぁ。
近江鉄道ではモーターのメンテナンスは出来ないので、メーカーへ依頼となる。そして戻って来ているのがこちら。
モーター以外にもMG(電動発電機)や計器類もメーカーにメンテナンスを依頼されている。
モーターを外された台車は既に綺麗にメンテナンスされ、メンテナンス済みのモーターの組付けを待っている状態。
804Fはあと一週間位で出場だそうだ。301Fとの対向シーンを撮ってみたいものだ。
車庫の天井が気になって見上げてみた。
一番山側(左側)の線は架線が途中までしか無い。
車庫は此処までが3線(貴生川側)で、この先の米原側は2線。その米原側を眺めてみる。
塗装スペースだった。塗装時は集気・換気が大変だろうなぁ。
◇ 車輪転削盤 ◇
車輪を削正して踏面を整える旋盤。
1cm程削る(Φ10削るの意か)と話されていた。1cm削れば大概のキズは消える、と。同時に車輪径を揃えるとも。(1編成8軸を揃えるってコトかな)。ともかく大がかりな機械。彦根電車区は倉庫や建屋がどんどん新しくなっているが、この設備は建屋ごと従来のままとなっている。
◇ 現場氏とのやり取り ◇
車庫内では案内氏の他に現場の若い方も同行して操作等を担当して下さった。そこで現場氏に色々質問してみる。
*「倉庫が新しくなって便利になった?」「(電車の)機器が統一されれば使い易いと思う。広くはなった」
*「821Fは予備車?」「予備も予備、他の電車が出払うのを最後まで見送っている」「予備車なのは故障が多いから?」「今はそうでも無い」「休車にはならない?」「休車にはなってない」
◇ 301F撮影会 ◇
301Fを独占撮影出来る折角の機会を提供して下さったのだが、 “すいてつ” は4日前に試乗会を堪能したばかり。他の2名も何故か行き先表示のリクエストは無し。
試しに聞いて見たが「高宮-多賀大社前」は301Fでは用意されていなかった。
HMを付けての撮影会では無かったのが残念。
◇ 700形『あかね』号! ◇
イベント時の飾り物かと思って聞いてみたら、何と色見本との事。
他にも2通りの塗装見本があり、検討されたとの事。既に存在しないが見てみたかった・・・
◇ 最後に ◇
部外者が現場に入る訳なので さぞ迷惑がられるかと思ったら、全くそんなコトは欠片も無く、現場の方々は和やかにされていた。あの雰囲気なら働いてみたいと思わせる。お忙しい中での、丁寧な御対応に感謝する。
今回の見学会はクラウドファンディング支援の返礼として行われたのだが、 “すいてつ” が支払った支援金はクラウドファンディング実施団体に対してであって、近江鉄道にでは無い。なのにこれほど充実した内容の見学にして下さった近江鉄道の関係者の方々には深く感謝する。また企画して下さった実施団体にも御礼申し上げる。