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◇ 高宮 ◇
多賀駅が多賀大社前駅に改称した後に作られた案内表示板なので古くは無いのだが、デザインが今風では無いので駅に馴染んでいる。向こうのホームにも同じ様式の案内表示板があり、チラリと見えている。これは近江鉄道の統一デザインらしく、他の駅にもこの様式の案内表示板は存在する。
上りの「彦根行」または「米原行」は本線系統が①番線、多賀線系統が③番線発着なので、少々苦しい案内。上り電車は「彦根行」か「米原行」しか無いのに、「方面」と書いてしまったが故に案内が苦しくなってしまったような気もする。
多賀線の③ホームの柱には、駅名では無く行き先案内表示札が貼られている。参拝客の誘導には随分と気を遣っているようだ。 この案内札、1ヶだけで無く滅多矢鱈に貼り付けてあった。しかしながらこのタイプはこの駅にしか無いので、珍しい存在。
◇ 多賀大社前駅 ◇
さて、時に参拝客が集中する多賀大社前駅、柱には昔ながらの駅名札が貼られている。
昔ながらと書いたが、この駅が「多賀」から「多賀大社前」に改称したのが平成10年。なのに昭和の香りがこの駅名札からは漂う。丸ゴシックの優しい字体が好いのかも。
◇ 豊郷駅 ◇
下りホームの案内表示は構内踏切を渡った先にある。駅舎からは遠いので目が悪い人には辛いかもしれない。しかも背後は白い柵やし。
一方上りホームの案内表示は判り易い位置にある。けど大人しい表示だなぁ。どちらの表示も目立っているとは云えないので、最初は探してしまうかも。
豊郷駅には旧タイプの乗車位置案内も残る。以前は各駅にあったのだろうか。ホームで並ぶ際は乗車ホームに貼られた案内シールよりも乗車口は判り易い。こちらは上り線用の案内。
こちらは上り線用の案内。この案内板は新調されずに使い続けられてるんだろうなぁ。
この旧タイプの乗車位置案内は2駅にしか無いので、貴重な存在。おや? ホームの上に道標みたいなものがある!
ン? 道標では無かった。「一 降リ」「二 乗リ」「三 押スナ」とある。即ち、乗降のマナーが呼びかけられている。こんなの近江鉄道には留まらず、他でも見たことが無い。珍しく貴重な存在なのでは無いだろうか。
検索してみたがこの石柱に触れたサイトは少ない。触れられていてもあっさり書き流されている。一体どの様な経緯で建立されたのだろう?
裏面に彫られた文字は “すいてつ” には読み取れない。拓本を摂った方が読み易そうだ。誰か読み取ってみて。
※ 石柱の由来判明!
2021.3/7付けでこのようなTweetが投稿された。
こんにちは!
— 近江鉄道(電車)【公式】@みらいファクトリー (@OHMI_railway) 2021年3月7日
突然ですがクイズです。写真の石柱はどこかの駅にありますが、ご存知でしょうか!
これは、昭和7年の上海事変の際の出征兵士の壮行式を見送りに来た軍人が混雑するホームから転落して死亡し、弔いと普段鉄道に乗らない人達に乗車マナーを教えるためにこの石碑が設置されたそうです。 pic.twitter.com/l9MC5tR34G
由緒ある石柱だった。目立たないのが残念。
⇒ 次篇に続く